インクを買おうとすると、同じ型番に何十件も出てくる。
値段は数百円から8,000円まである。
そして「純正」と書いてあっても、純正品とは限らない。
この記事にはアフィリエイトリンクを含みます。価格・レビューは2026年9月26日時点の楽天市場のものです。
値段を決めているのは、店ではなく「純正か互換か」
2026年9月26日、楽天市場で「インクカートリッジ」「プリンター インク」「互換インク」を1万円以下で検索し、
901件を集めた。
そこから万年筆・スタンプ・ホワイトボードマーカーのカートリッジと、プリンター本体を外した878件を使う。
⚠️ この記事は、問いによって数える範囲を変えている。
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値段を比べる 397件 同じ型番・同じ本数に揃えないと比べられないため、
2個セット・福袋・本数違いを外した
表記を数える 878件 読者は売り場でその全部を目にする。∴ それ以上は絞らない
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まず値段のほうから。397件を型番ごとに揃えて比べた。
| 何を比べたか | 値段の差 |
|---|---|
| 同じ純正品を、店ごとに | 1.1倍 |
| 同じ型番の互換品どうし | 1.9倍 |
| 純正 ÷ 互換 | 2.9倍 |
いずれも中央値である。下の表の値段も、店ごとの中央値である。
同じ純正品なら、どの店で買っても1割しか変わらない。
探して回っても、動くのはそこまでである。
実際の値段を並べるとこうなる。
| 型番 | 純正 | 互換 |
|---|---|---|
| IC6CL80L(エプソン) | 8,580円 | 1,315円 |
| MUG-4CL(エプソン) | 4,250円 | 1,580円 |
| BCI-381+380/5MP(キヤノン) | 6,520円 | 2,530円 |
| LC3111-4PK(ブラザー) | 4,341円 | 1,158円 |
⚫ LC3111-4PK だけは、2026年9月26日の時点で互換が1店しか無かった。
∴ 上の「純正 ÷ 互換 2.9倍」を出した16型番には入っていない(中央値を出す条件=同じ型番・同じ本数で2店以上)。
表の4,341円と1,158円は、その日に出ていた値段そのものである。
∴ 支払う額を決めているのは、どの店で買うかではなく、純正か互換かの一点である。
その一点が、商品名では見分けられない
ここから先は878件すべてで数える。読者は売り場で、2個セットも福袋も同じ棚で見るからである。
「純正」という言葉が商品名に入っている357件を調べた。
| 「純正」と書いてある357件 | 件数 |
|---|---|
| 本当に純正品だった | 276件(77.3%) |
| 🔴 互換品だった | 81件(22.7%) |
5件に1件は、純正品ではない。
互換品の商品名では、こういう形で使われていた。
「純正と同容量」「純正同等容量」「純正インクと併用可」「純正同等品質」「純正インクよりお得」
どれも嘘は書いていない。互換品が純正と比べて説明しているだけである。
だが商品名を流し読みすると、「純正」の3文字だけが目に入る。
逆に、純正品は「純正」と名乗らないことがある
純正品380件のうち、商品名に「純正」があったのは276件だった。
残りの104件(27.4%)は、こういう名前で売られている。
「エプソン インクカートリッジ 6色パック IC6CL80 1箱(6個:各色1個)」
「BCI-381+380/5MP キヤノン インクタンク 5色マルチパック」
メーカー名と型番だけである。わざわざ「純正」と書く必要がないからだ。
∴ 「純正」の3文字は、あってもなくても判断材料にならない。
では、売り場で何を見るか
878件を調べて、純正品に一度も出てこなかった言葉が2つあった。
| 商品名にある言葉 | 純正 | 互換 |
|---|---|---|
| 「ICチップ付き」 | 0件 | 88件 |
| 「残量表示」 | 0件 | 95件 |
この2つは、純正品では一度も使われていなかった。
純正には最初から付いているので、書く理由がない。互換品だけが「付いています」と言う必要がある。
✅ この言葉があれば、互換品である。
🔴 ⚠️ 逆は成り立たない。
互換品498件のうち、どちらかを書いているのは119件(23.9%)。∴ 4件に3件には書かれていない。
∴「ICチップ付きと書いていないから純正だ」とは言えない。
見分けたいなら、メーカーの公式サイトで型番を検索して、価格帯を確かめるのが早い。
この記事の表のとおり、純正の値段は互換の3倍前後に固まっている。
選んだ3つ
互換インクを選ぶなら、という前提で選んだ。選定条件は3つである。
- 同じ型番の純正品も売られていて、値段を比べられること
- レビューが300件以上あること(実際に使った人の数が確かめられる)
- メーカーが違う3つ(エプソン/キヤノン/ブラザー。自分のプリンターに合うものを選ぶ)
⚠️ 互換インクの品質は、この記事では調べていない。値段と表記だけを見ている。
メーカーの保証の扱いも製品ごとに違うので、購入前に各商品ページで確認してほしい。
エプソンの「マグカップ」なら|MUG-4CL 4色同じ型番の純正は8店で4,227〜4,653円だった。こちらは999円で、4.3倍の差がある。商品名に「ICチップ」「残量表示」「保証」の記載があり、互換品であることが名前から分かる。レビューは1,336件で、この記事に載せた3つの中ではいちばん多い。純正 4,250円 → 999円¥999 ★4.50 (1,336件)互換/エコインク楽天市場で価格を見る
キヤノンの5色タイプなら|BCI-381+380/5MP同じ型番の純正は8店で6,233〜6,520円。こちらは2,460円で2.7倍の差。商品名に「ICチップ」の記載がある。星は4.68で、この記事に載せた3つの中ではいちばん高い。⚠️ 6色タイプ(/6MP)は別の商品なので、自分のプリンターがどちらか確かめてから買うこと。純正 6,520円 → 2,460円¥2,460 ★4.68 (342件)互換/森のくまのインク屋さん楽天市場で価格を見る
ブラザーなら|LC3111 4本同じ型番の純正は3店で4,341〜4,555円。こちらは1,158円で3.7倍の差がある。4本の色を自分で選べるので、黒だけ早く減る使い方なら黒を多めにできる。商品名に「ICチップ」「保証」の記載がある。純正 4,341円 → 1,158円¥1,158 ★4.44 (592件)互換/tomoz楽天市場で価格を見る
純正を選ぶ場合も、探し回らなくてよい
互換を避けたい理由がある人もいる。メーカーの保証、写真の色、詰まりの不安。
それは値段では決まらない話なので、この記事では扱わない。
ただし1つだけ言えることがある。
同じ純正品の店ごとの差は1.1倍(中央値・49型番)で、いちばん開いていた型番でも2.6倍だった。
∴ 純正に決めたなら、値段を探して回る時間は要らない。
型番だけ間違えないように確かめて、目についた店で買えばよい。
売り場の字では読めないものを、型番から自分で引く話は → 外付けSSDは何年もつ? 寿命の数字は83件中6件、読めたのは保証年数
この記事で調べたこと
2026年9月26日、楽天市場のAPIで「インクカートリッジ」「プリンター インク」「互換インク」の3語を1万円以下で検索し、901件を取得した。
値段の比較では、そこから型番が商品名にあるものだけを残し、個数違い(2個・×2・計◯本・+1個)、福袋、ふるさと納税、色数や本数が型番と食い違うものを除いて397件を使った。
表記の比較では、万年筆・スタンプ・ホワイトボードマーカーのカートリッジと、プリンター本体(複合機・プリンター単体)を外した878件を使った。
⚠️ この23件を外したのは、絞り込みではなく対象の定義である。
万年筆のカートリッジは「互換」と名乗らないので、残しておくと全部「純正」の側に数えられ、
「純正なのに純正と名乗らない」の割合を押し上げてしまう。(実際、外す前は31.3%、外した後は27.4%だった)
⚠️ 型番が商品名に書かれていた出品は651件(74.1%)だった。
値段の比較(397件)は、そこからさらに絞っている。∴ 値段の数字は「型番を商品名に書く店」に偏っている。
表記の数字(878件)にはこの偏りが無い。型番の有無と関係なく数えているためである。
⚠️ 純正か互換かの判定は、商品名に「互換/リサイクル/詰め替え/汎用/純正同等/メーカー名+用」があるかで行った。
「純正」の語だけでは判定していない。この記事の本文のとおり、互換品も「純正」と書くためである。
⚠️ 「同じ型番の互換品どうし」は、別のメーカーが作った互換品を含む。同一商品の比較ではない。
⚠️ 数えたのは出品の数であって、商品(型番)の数ではない。同じ商品を複数の店が売っていれば、その分だけ重複して数えている。

