外付けSSDを買ったのに、思ったほど速くない。
売り場には「最大1,050MB/s」と大きく書いてある。
その数字は、あなたのパソコンの差込口の数字ではない。
この記事には楽天市場のアフィリエイトリンクを含みます。紹介した商品の価格・レビューは、2026年10月14日0時台の時点で楽天市場に出ていたものです。売り場の件数も、同じ2026年9月24日0時台に集めた出品で数えています。
先に答え
- 「最大◯◯MB/s」の大きさで選ばなくていい。その数字はSSDの側の数字で、実際に出る速さはつないだ差込口のほうで頭打ちになる
- 集めた83件のうち、数字を出しているのは53件、差込口の世代の字があるのは72件。両方そろって世代が1つに決まるのは38件だった
- 26件は世代の字が2つ以上出ていて、掲げた数字がどちらの差込口でのものか決まらない
- 売り場の数字そのものはずれていない。古い世代だけを名乗る15件が掲げる数字は400〜500MB/sで、625MB/sを超えるものは1件も無かった
- 「速いほうが高い」でもない。世代ごとに値段の真ん中を出すと2倍ひらいて見えるが、これは容量の差だった。容量をそろえると差はほとんど消え、1TBではGen1のほうが高い
- ∴ 見るのは数字の大きさではなく、①自分のパソコンの差込口 ②必要な容量の2つ
集めた83件で、速さはどう書かれているか
楽天市場で「ポータブルSSD」「外付けSSD」の2語を引き、レビュー数の多い順に各2ページぶん(1ページ30件・計120件)を集めた。
商品コードの重複を1件にまとめて83件である(2026年9月24日0時台)。SSDのケースだけを売る出品も、売り場で実際にそう並ぶので外していない。
何件が、速さの数字を出しているか
| 出品が書いていたもの | 件数 |
|---|---|
| 「最大◯◯MB/s」の数字 | 53件 |
| 差込口の世代の字(Gen1・Gen2・Gen2x2・5Gbps・10Gbps・20Gbps など) | 72件 |
| 両方あって、世代が1つに決まる | 38件 |
| 世代の字が2つ以上出て、決まらない | 26件 |
| 数字をまったく出していない | 30件 |
世代の字は、どう組み合わさっているか
世代の字の組み合わせを数えると、こうなる。
| 書いてあった世代 | 件数 |
|---|---|
| Gen2 だけ | 27件 |
| Gen1 と Gen2 の両方 | 19件 |
| Gen1 だけ | 15件 |
| 世代の字が無い | 11件 |
| Gen2 と Gen2x2 の両方 | 5件 |
| Gen2x2 だけ | 4件 |
| Gen1 と Gen2x2 の両方 | 2件 |
(世代を書いていない出品が劣る、という意味ではない。容量ちがいや構成ちがいを1つの商品ページでまとめて売っていると、世代の字が自然に2つ以上出る。)
売り場の数字は、ずれていない
ここが大事なところである。書いてある数字が大きすぎる、という話ではない。
世代ごとの上限は、8で割れば出る
出品の説明文には、差込口の世代の速さがそのまま書かれている。Gen1が5Gbps、Gen2が10Gbps、Gen2x2が20Gbpsである。
ビットをバイトに直すには8で割る。
| 世代 | 説明文にある速さ | 8で割ると |
|---|---|---|
| Gen1 | 5Gbps | 625MB/s |
| Gen2 | 10Gbps | 1,250MB/s |
| Gen2x2 | 20Gbps | 2,500MB/s |
掲げられている数字は、その上限の内側にある
そのうえで、実際に掲げられている数字を見る。
- Gen1だけを名乗る15件のうち、数字も出している10件が掲げるのは 400・430・450・500MB/s。625を超えるものは1件も無い
- Gen2だけを名乗る27件のうち、数字も出している24件では、21件が1,050MB/s(ほかは1,000MB/sが2件、800MB/sが1件)。1,250を超えるものは無い
∴ 売り場は、自分の世代の内側の数字を掲げている。数字は正しい。
ずれるのは、読み手のパソコン側の差込口が、その世代に届いていないときである。1,050MB/sのSSDを5Gbpsの差込口につなげば、出るのは625MB/sの内側までになる。
いちばん困るのは、世代が2つ書いてある26件
19件はGen1とGen2の両方の字が出る。
ここで「最大1,050MB/s」と書いてあっても、その1,050がGen2につないだときの数字なのか、Gen1でも出るのか、商品ページの字だけでは決まらない。
これは出品の落ち度とは限らない。1つの商品ページで250GBから2TBまで、あるいは付属ケーブルちがいをまとめて売っていれば、両方の字が出る。
決まらないものは決まらない、と読むのが正しい。そのときは容量と値段で選び、速さは期待しないほうが外れない。
「速いほうが高い」ではなかった
最初に、世代ごとに値段の真ん中を出してみた。Gen2だけを名乗る27件は、Gen1だけを名乗る15件のおよそ2倍だった。
ここで止めれば「速いほうが高い」という話になる。
容量をそろえると、差は消えた
しかし、これは容量の差だった。商品名から容量が1つに決まる出品だけを取り出し、容量をそろえて並べ直すと、倍率はこうなる。
| 容量 | Gen1 を1としたときの Gen2 | 件数(Gen1/Gen2) |
|---|---|---|
| 128〜256GB | 1.03倍 | 2件/6件 |
| 500GB前後 | 1.20倍 | 1件/3件 |
| 1TB | 0.75倍(Gen2のほうが安い) | 2件/12件 |
1TBでは、Gen1のほうが高い。
⚠️ ただしGen1側は各帯で1〜2件しかない。この数で「同じ値段だ」と言い切ることはできない。
ここで言えるのは、最初に見えた2倍の差が、世代の差ではなく容量の差だったことまでである。
実額ではなく倍率で出した理由
⚫ 実額を書いていないのは、わざとである。集めた83件には、ポイントが増量されていたものが12件、商品名にセールの表示があるものが22件あった。
いま実額を書くと、セールが明けた時点でこの記事が嘘になる。倍率は、同じ日の同じ売り場どうしの比なので、その影響を受けにくい。
∴ 「安いほうを買ったから遅い」という筋書きは、少なくとも売り場の値段からは出てこない。
古い世代のものをわざわざ選ぶ理由が、値段の側にない。
では、何を見ればいいのか
1. 自分のパソコンの差込口を見る。これが、いま出る速さを決める
2. 必要な容量を決める。値段のほとんどはここで決まる
3. そのうえで、世代が1つに決まっている出品から選ぶ。決まらない26件は、速さを当てにしない
差込口が古くても、新しい世代のものを買っておいて損はない。同じ容量なら値段はほとんど変わらず、次のパソコンでそのまま速くなる。
大きい数字が「読み込みの速さ」で、書き込みは別、という形はmicroSDでも同じことが起きている。
選んだ2つ
どちらも世代がGen2の1つに決まっている大手メーカーの製品である。容量が違うので、値段は比べられない。
SanDisk Extreme ポータブルSSD 1TB(風見鶏/30,840円・★4.57・レビュー133件/2026年10月14日0時台)
集めた83件で、SSD本体としてレビューがいちばん多い。掲げる数字は1,050MB/sで、10Gbpsを8で割った1,250の内側に収まっている。
Transcend ESD310C ポータブルSSD 256GB(サンワダイレクト楽天市場店/20,800円・★4.78・レビュー36件/2026年10月14日0時台)
持ち歩き向けの小さいほう。こちらも世代はGen2の1つに決まる。
買わなくていい場合
- パソコンに挿したままで使うなら、外付けである必要が薄い。内蔵の空きを増やすほうが安く済むことが多い
- 写真や書類を置くだけなら、速さの差は体感に出ない。容量と値段だけで選んでよい
- いま使っているものが、まだ壊れていないなら替えなくていい。数字が古いことは、壊れていることではない
この記事で調べたこと
- 母集団:楽天市場API/検索語「ポータブルSSD」「外付けSSD」の2語/並び順=レビュー数の多い順/各2ページ・1ページ30件(計120件)/商品コードの重複を1件にまとめて83件/除いたものは無し(SSDのケース類も残した)
- 取得:2026年9月24日0時台
- 数えた形:商品名と説明文を合わせた文字列から、「◯◯MB/s」の数字と、世代の字(Gen1・Gen2・Gen2x2・5Gbps・10Gbps・20Gbps・USB 3.0)を拾った
- 確かめ方:数え方が効いていることを、母集団の中の実物2件で先に確かめてから数えた(世代の字が1つも無い1件と、Gen2だけの1件)。この2件が思ったとおりに分かれないときは数えない形にしてある
- 見えていない範囲:商品ページの画像の中に書かれた字は読んでいない。楽天市場の出品は説明の多くを画像で出すので、ここに世代や数字が書かれていれば、この数え方では拾えていない
- ⚠️ 集めた83件のうち、ポイントが2倍以上ついていたものが12件、商品名にセールの表示があるものが22件あった。∴ 売り場全体の値段は実額で書かず、同じ日どうしの倍率だけを出している

