「セールまで待とう」で、カートに入れたまま止まっている。
セールの仕組みを説明した記事はたくさんある。割引の「からくり」も、買い回りの計算も出ている。
だが、そのとき実際に値札がいくら動いたかを、毎日見て数えた記録は見あたらなかった。
そこで、楽天の同じ63商品を、15日間、毎日記録した。
この記事にはアフィリエイトリンクを含みます。価格・レビューは2026年9月29日時点の楽天市場のものです。
何をしたか
2026年9月11日から9月26日まで、楽天市場APIで同じ商品の値段を毎日1回、朝5時30分に記録した。(15日のうち9月21日の1日だけは、自動実行が動かず手で引き直しているので、その日だけ時刻が違う。)
記録した商品は79件。そのうち11回以上見られた63件を数える。
🔑 始まりの9月11日は、楽天スーパーSALEが終わった日である。
この日の午前2時15分ごろにセールが終わったことは、別の記事を書いたときに自分で見ている(TP-Link Deco BE22 が、セール中の0時台は14,240円、終了後の14時には17,800円になっていた。Wi-Fiルーターの記事に書いた)。
記録は朝5時30分なので、以下の15日ぶんはすべて「セールが終わった後」の値段である。
∴ この記事が見ているのは、セールが終わってから次のセールまでの間に、値段がどうなるかである。
⚠️ 9月20日は記録が無い(記録の仕組みがその日だけ動かなかった)。∴ 以下は15日ぶんの記録である。
⚠️ 63件は、楽天の全出品を代表しない。この媒体の記事で紹介したカード34件と、値段を見張っている商品29件で、どちらも私が選んだものである。
∴ この記事が言えるのは「自分が買おうとしている商品を毎日見たら、こうだった」までである。
7割は、1円も動かなかった
| 9月11日〜26日(15日ぶん)の63件 | 件数 |
|---|---|
| 1円も動かなかった | 44件 |
| 値段が動いた | 19件 |
2週間見張っても、7割は値札がそのままである。
そして動いた19件の中身も、期待とは違っていた。
| 動いた向き | 回数 |
|---|---|
| 値上がり | 16回 |
| 値下がり | 12回 |
動いた28回のうち、上がったほうが多い。
∴ 待つことは「下がるのを待つ」ことではなく、「上がるかもしれない時間を過ごす」ことでもある。
下がる日は、決まっている
値下がりの12回を、起きた日で分けるとこうなる。
前の日と比べられるのは、9月12日から26日までの14回ぶんである。
| 日 | 値下がりした件数 |
|---|---|
| 9月13日 | 1件 |
| 9月14日 | 1件 |
| 9月16日 | 2件 |
| 9月18日 | 3件 |
| 9月19日 | 5件 |
| そのほかの9日 | 0件 |
12回のうち8回が、9月18日と19日の2日に起きている。
残りの9日間は、1件も下がらなかった。
下がったときの大きさは、中央値で10.1%、いちばん大きいもので33.8%だった。
🔑 「待てば下がる」は、日数の問題ではない。数日しかない窓に当たるかどうかの問題である。
そして、9月19日を最後に、記録の終わりまで値札は1件も下がらなかった。
記録がある9月21日から26日までの6日間、63件のうち下がったのは0件である(9月20日は記録が無いので数えていない)。
∴ 「セールが終わったから、そのうちまた下がるだろう」と待っていた人は、この6日間、何も起きないのを見ていたことになる。
その窓は、6日で閉じた
9月19日に下がった商品のうち3件は、9月25日にそろって元の値段へ戻った。
| 商品 | 9月18日 | 9月19日〜24日 | 9月25日 |
|---|---|---|---|
| USB-C to USB-Cケーブル(MOTTERU) | 1,280円 | 1,000円(-21.9%) | 1,280円 |
| マウス Signature M550(ロジクール) | 3,800円 | 3,600円(-5.3%) | 3,800円 |
| マウス M240 Silent(ロジクール) | 1,991円 | 1,890円(-5.1%) | 1,991円 |
安かったのは6日間だけである。
7日目に見に行った人は、下がったことに気づかないまま元の値段を見る。
⚫ 下がり方は同じではない。同じ窓でも、5%しか動かないものと22%動くものがある。
動くときは、店ごとにまとまって動く
同じ店の2件以上が、同じ日に一緒に動いた組が6つあった。
| 日 | 店 | 向き | 件数 |
|---|---|---|---|
| 9月12日 | FUNLOGY 楽天市場店 | 値上げ | 2件 |
| 9月12日 | GraceVally 楽天市場店 | 値上げ | 2件 |
| 9月18日 | アンカー・ダイレクト楽天市場店 | 値下げ | 2件 |
| 9月19日 | ロジクール 公式ストア | 値下げ | 2件 |
| 9月19日 | SwitchBot公式店 | 値下げ | 2件 |
| 9月25日 | ロジクール 公式ストア | 値上げ | 2件 |
1商品ずつ値段を見直しているのではなく、店が棚ごと動かしている。
∴ ある商品が下がっていたら、同じ店の別の商品も下がっている可能性がある。
🔴 ただし「メーカーの公式店だから動く」とは言えない。
15日ぶんで1円も動かなかった44件の中にも、TP-Linkダイレクト3件・ロジクール公式2件・アンカー・ダイレクト2件・エレコムダイレクト2件が入っている。
同じロジクール公式ストアの中で、動いた3件と動かなかった2件が並んでいる。
値札が動かないまま、ポイントだけ動く商品がある
値段とは別に、ポイント倍率も毎日記録していた。
63件のうち10件は、値札が動かない日にも倍率が動いていた。
| 商品 | ポイント倍率 | 差の金額 |
|---|---|---|
| TP-Link Archer AX3000(9,900円) | 1倍 → 20倍 | 1,881円相当(19%) |
| テスコム ドライヤー(4,480円) | 1倍 → 20倍 | 851円相当(19%) |
| TP-Link Deco BE22(17,800円) | 1倍 → 15倍 | 2,492円相当(14%) |
| USB-Cハブ 7in1(2,980円) | 1倍 → 10倍 | 268円相当(9%) |
| エレコム USBハブ(2,950円) | 10倍 → 15倍 | 147円相当(5%) |
USB-Cハブの10倍は、9月21日から24日の4日間だけだった(9月25日に1倍へ戻った)。
値札を見比べていると、この動きは見えない。
いちばん大きいものは、価格の19%にあたる。今回の値下げ12回の中央値は10.1%なので、それより大きい。
⚠️ ポイントは現金ではない。次の買い物に使えるものなので、楽天で続けて買う人にしか意味がない。
それでも、値段が1円も動いていないのに実質の支払いが2割変わる日があることは、記録を取らないと分からない。
値札が下がる日と、ポイントが増える日は、別だった
値札が下がった日と、倍率が上がった日を並べる
値札とポイント倍率を、同じ日付で並べるとこうなる。
倍率は9月15日から全63件ぶん読めるので、ここは9月15日から26日までの11日ぶんで見る(9月12〜14日は倍率が読めたのが28件しかなく、混ぜると件数が増えたぶんを「倍率が上がった」と読み違える)。
| 日 | 値下がりした件数 | 倍率が2倍以上の件数 | 倍率の平均 | 倍率の中央値 |
|---|---|---|---|---|
| 9月15日 | 0件 | 10件 | 1.83倍 | 1倍 |
| 9月16日 | 2件 | 9件 | 1.60倍 | 1倍 |
| 9月17日 | 0件 | 4件 | 1.32倍 | 1倍 |
| 9月18日 | 3件 | 7件 | 2.14倍 | 1倍 |
| 9月19日 | 5件 | 7件 | 2.22倍 | 1倍 |
| 9月21日 | 0件 | 8件 | 2.37倍 | 1倍 |
| 9月22日 | 0件 | 8件 | 2.37倍 | 1倍 |
| 9月23日 | 0件 | 8件 | 2.37倍 | 1倍 |
| 9月24日 | 0件 | 8件 | 2.37倍 | 1倍 |
| 9月25日 | 0件 | 8件 | 2.00倍 | 1倍 |
| 9月26日 | 0件 | 7件 | 1.70倍 | 1倍 |
🔑 値札が下がったのは9月18日と19日。ポイント倍率がいちばん高かったのは9月21日から24日。
この2つは、重なっていない。
∴ 「セールで安くなる」と一口に言うが、値札が安くなる日と、ポイントが増える日は、別の日に来ていた。
どちらを狙うかで、見に行く日が変わる。
平均は動いたが、真ん中の商品は動いていない
🔴 ただし、右端の列を見てほしい。中央値は11日間ずっと1倍である。
平均が1.32倍から2.37倍まで動いたのは、一部の商品が大きく上がったからで、真ん中の商品は1倍のままだった。
63件のうち、この11日間に一度でも倍率が2倍以上になったのは13件。残りの50件は、倍率がずっと1倍だった。
⚠️ この13件・50件は「ポイント倍率」の数である。同じ11日ぶんで値札が動いた件数も13件で数字がそろっているが、別の商品の数え方である(値札が動いた13件=値札だけ11件+両方2件)。
∴ 「セール期間はポイントが増える」は、自分が見ている商品に当てはまるとは限らない。
値札とポイントの、どちらが動いたかで分ける
動いたもの・動かなかったものを、値札とポイントで分けるとこうなる。
⚠️ ここは9月15日から26日までの11日ぶんなので、記事の前半で出した「15日ぶん」の数とは違う。
同じ63件でも、見ている日数が短いぶん、値札が動いた件数は19件から13件に減る(15日ぶん=動かない44件・動いた19件/11日ぶん=動かない50件・動いた13件)。どちらも同じ記録から数えたもので、違うのは期間だけである。
| 9月15日〜26日(11日ぶん)の63件 | 件数 |
|---|---|
| どちらも動かなかった | 42件 |
| 値札だけ動いた | 11件 |
| ポイント倍率だけ動いた | 8件 |
| 両方動いた | 2件 |
両方が動いたのは、63件のうち2件だけである。
この42件は「値札もポイントも動かなかった」11日ぶんの数である。
⚫ 題名とアイキャッチの「7割」は、値札だけを15日ぶんで見た44件(63件の69.8%)を指している。11日ぶんに縮めれば、値札が動かなかったのは50件(79.4%)まで増える。日数を短くすれば動く機会も減るからで、矛盾ではない。
では、どうするか
- 値段が動かない商品(今回は7割)は、待っても下がらない。先送りにする理由がない
- 下がるのを待つなら、「いつか」ではなく「数日」を待つ。今回は9月18日・19日の2日に集中し、6日で戻った
- セールが終わった後、次が来るまでは本当に何も起きない。記録の最後の6日間は、63件のうち0件だった
- 「安くなる日」と「ポイントが増える日」を、分けて考える。今回は前者が9月18〜19日、後者が9月21〜24日で、重なっていなかった
- ある商品が安いと気づいたら、同じ店の他の商品も見る。店は棚ごと動かしている
- 値札が同じでも、ポイント倍率を見る。倍率だけで2割動く商品がある。ただし倍率が上がるのは一部で、11日ぶんで見ると63件中50件は倍率がずっと1倍だった
選んだ2つ
15日ぶん記録して、1円も動かなかったものの中から選んだ。
∴ 「もう少し待とう」の理由が無い2つである。値段は2026年9月29日に引き直し、2件とも記録の最終日(9月26日)と同じ値段のままだった。
USB-C 充電ケーブル PD 15〜100W(ケースbyケース/1,000円・★4.55・レビュー15,000件/2026年9月29日)
15日ぶん記録して、1,000円から1円も動かなかった。
USB-C ハブ 7in1(QGeem)(GWAAN/2,980円・★4.54・レビュー2,045件/2026年9月29日)
値段は15日ぶん動かなかったが、ポイント倍率だけが9月21日から24日の4日間、1倍から10倍になっていた。
買わなくていい場合
- いま使っているものが足りているなら、買わなくてよい。この記事は「待つ意味があるか」を調べたもので、「買うべきか」を調べたものではない
- 9月18日・19日のような窓を待てるなら、待ってよい。ただし今回の窓は6日で閉じた
- 楽天で続けて買う予定が無いなら、ポイント倍率の話は当てはまらない
この記事で調べたこと
- 母集団:楽天市場APIで毎日1回、朝5時30分に引いた同じ商品の値段(
~/.gadgetoku_media/価格履歴/prices.csv)。記録した79件のうち、11回以上見られた63件だけを数えた。2〜10回の16件を外したのは、見た回数が少ないほど「動かなかった」側に入りやすいため - 内訳:この媒体の記事で紹介したカード34件/値段を見張っている商品29件。どちらも私が選んだもので、楽天の全出品を代表しない
- 期間:2026年9月11日〜9月26日(15日ぶん。9月20日は記録が無い)。🔴 15日のうち14日は朝5時30分の自動実行だが、9月21日の1日だけは自動実行が動かず、手で引き直している(記録に時刻の列が無いため、その日が何時の値段かは分からない)。そこで、9月21日を抜いて数え直した。動かなかった44件・動いた19件・下げ12回・下げが9月18日と19日に集中していることは、1つも変わらなかった(変わったのは上げの回数が16回から15回になる1点だけで、これは値段が階段状に上がっていたLED電球の一段が抜けて、2回の上げが1回にまとまるため)。数え直しは
09_データ/analyze_025_robust_0921.py - 数えた形:前の日と値段が違えば「動いた」、同じなら「動かなかった」。下がって同じ額に戻った商品は「動いた」に数えている(前後だけを見ると見落とす)
- 確かめ方:数え方が効いていることを、わざと外しやすい形を作って先に確かめた(観測2回だけの商品/下がって元に戻った商品/ポイント倍率の空欄/1倍→20倍/同じ店で1件だけ動いた場合/値上げと値下げの取り違え)。7つとも思ったとおりに分かれた。分かれないときは数えない形にしてある(
09_データ/analyze_025_nedan_kiroku.py/値札とポイントを日ごとに並べたのは09_データ/analyze_025b_sale.py。倍率は「全日読める63件」に固定して数えた=日によって読める件数が違うまま平均を並べると、件数が増えたぶんを「倍率が上がった」と読み違えるため) - ポイント倍率:楽天市場APIが返す
pointRate。空欄は「取れなかった」として、1倍と混ぜていない。差の金額は「倍率の差 ÷ 100 × その日の価格」で出した目安で、上限や条件は各商品ページの表示による - 電波を出す機器:記録の中に出てくる Wi-Fiルーター2台(TP-Link Archer AX3000・Deco BE22)は、メーカーの日本向け公式ページの認証欄で技適を確かめてある(Wi-Fiルーターの記事で確認した)。この記事では値段とポイント倍率の記録として出しているだけで、買うものとして選んではいない
- 見えていない範囲:①クーポンは記録していない。値札が同じでもクーポンで下がっていた日があるかもしれない ②送料は見ていない ③この63件の外では、もっと動いているかもしれない ④記録は1日1回(朝5時30分)なので、日中に下げて夜に戻す動きは拾えない
- 数えていないこと:楽天のイベント名(スーパーSALE・お買い物マラソン等)と日付の対応は、この記事では確かめていない。書いたのは「この日に動いた」という事実だけである
本記事には広告(アフィリエイトリンク)を含みます。値段とポイント倍率は2026年9月11日〜9月26日に楽天市場APIで毎日1回、朝5時30分に取得した記録です。価格・ポイント倍率・レビューはいずれも変動し、記事の掲載時点と異なる場合があります。ポイントの付与条件・上限は各商品ページおよび楽天市場の規定によります。当サイトは価格やポイントの内容を保証するものではありません。

